よい査定書とは? 「高い査定書はいい査定書」なのか?

沖縄かりゆし不動産

2015年09月04日 11:23



言いたいことはこの動画で説明していますが、結論として「高い査定書がいい査定書」ということは一切ありません
もうちょっと具体的に説明しますと、不動産業者が出すべき価格査定書とは「近隣の相場、ど真ん中直球ストライク」でなければいけません。
私たちは本来、3カ月から半年程度で制約する、まさに相場価格を算出すべきなのです。

不動産業者はどうやって査定するのでしょうか?


査定依頼がきたら、不動産会社の査定担当者はまず、査定地近隣の成約事例を探します。
当社では2010年以降の沖縄県不動産流通機構の日報を保存しており、まずはそこから検索をかけます(一部はオンラインで検索でき、一部はローカルに保存したデータからしか検索できません)。そこで事例が見つからなければ、さらに検索範囲を広げます。
たとえば過去にやり取りした他社データなどはすべてPDFで保存していますので、このデータも検索します。
それでも該当がなければ、地価調査、地価公示を検索します。
それでもなければ競売物件のデータから、その価格の根拠となった数字をチェックする場合もあります(正常価格が載っていれば参照するということです)。

とにかくデータを探すことがスタート。

次に、そのデータをコンピュータに入力して査定依頼地との比較を行い、客観的な市場価格を推測します。

これが、価格査定の流れです。

では誰が査定をしても同じ価格になる?


なりません。
ならないからこそ、不動産屋としての力量と誠意が試されるというか、そんな感じです。
我々が見たら「えー、そんな値段ありえないよ」というような高い査定額も出せますし、低い査定額も出せます。
なぜなら取引事例としてどれを選ぶかなどはある程度恣意性が入り込む余地がありますし、査定ソフトのクセを利用してちょっと値段を上げ下げするくらい、悪意があればできてしまうからです。

ではなぜ、正直でない査定書を出すのか?


それはもう、「仲介がとりたいから」以外の理由はありません。

お客様はそんなに詳しいわけではないですから、高い査定書をばばーんと出されると「そんなに高く売れるなら、御社に任せよう……」となってしまいます。もうこれはしかたのない流れで、間違いなく「高い査定書は仲介がとれる」という傾向があります。

じゃー、どうすればよいのか?


もう、嫌になるくらいなんでもかんでも聞いてください。
私たちはそれにお答えできないような筋の悪い査定書は作っていないつもりですので、「この数字はどこから引いたのか?」「なぜこの場所を事例地として選んだのか?」「ほかに事例地はいくつ候補として挙げたのか?」「たくさんある事例地のなかから、なぜこれを選んだのか?」「バス停からの距離は当たってるのか?」「流通性比率の補正率の根拠は何か?」などなど……。

聞きまくってください。
それにどう答えるかが、判断材料になると思います。

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