2015年09月04日

Posted by 沖縄かりゆし不動産
at 14:08
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不動産売買の基礎知識

手数料無料 再考



ちょっと前のエントリでも「手数料無料」について書きましたが、動画ができたので再度考えてみます。

不動産仲介の王道


仲介の王道は(少なくとも国土交通省が考える理想形は)、共同仲介です。
手数料無料 再考
おおむねこの図のような流れです。
売主様から依頼を受けた仲介業者が物件調査を行い、売り出す。
買主様を見つけた業者が、上記仲介業者と連携して契約を成立させる。
このように、2社が介在するので共同仲介と呼びます。
もちろん、仲介手数料は物元業者が売主様から、客付業者は買主様からいただきます。

では、売主様仲介手数料無料だったら?


絶対共同仲介になりません。単独仲介オンリーです。
手数料無料 再考
基本的にこの形以外考えられません。

では、どうなるか?
売却のチャンスが大幅に減少します。普通の物件なら、たいていの業者は興味を持って情報をチェックし、お客さんがいたら客付けしよう! と考えています。ですから、「Aという業者に依頼したら、Bという業者がお客さんを見つけてくれた」という経験をした方は多いと思います。
その、Bという業者が絶対現れない状況です。

さらに……。
仲介手数料無料のぶん、たぶん広告も潤沢には打てないと思います。
「新聞にがーんと広告載せてみよう」というような行為は、そりゃ、やっぱり仲介手数料をいただく前提でないと不可能です。

いろいろあって、売れにくくなると思います。

売れにくいなら、仲介無料の業者も困るのでは?


そうでもない、と思います。

売れにくい物件でも、たくさん抱えていればいいだけです。
ちょっとずつは売れていきます。
たくさんあればあるほど、売れ行きが悪くても売り上げは立つことになります。

お客様にとっては大事な不動産ですが、業者にとっては「たくさんあるコマのうちのひとつ」ということじゃないでしょうか?

オタクではやらないの?


実は……オファーがあればやります!
昔から「俺は手数料出さないけど、売ってもいいよ」みたいなお話しは時折ありました。
そういう場合、喜んでお受けします。

売主様の手数料無料での仲介依頼って、仕事がないよりはるかにうれしいものなんです。
「手数料無料で売って」というオファーがありましたら、すぐにおうかがいします!
ぜひお願いします!

ただ、手数料無料でお受けした仲介は一般的な形でしっかりとした広告を打つことは不可能です。
なので、おすすめはしていないのです。
ほとんどネットの広告オンリーで、お金のかかる新聞折込や新聞広告はまず不可能かなぁと思います。
「専任で任せるから、がんがん売ってよ!」という物件とは、扱いは違ってしまいます。

「そんなリスクは承知の上。それでも手数料無料でやってもらいたい」ということでしたら、当社としてはたいへんありがたいと思っています。

でもおすすめはしませんよ。



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